スリーポイントシュートをバンバン決めて、注目される選手になりたい!
いいシューターの条件って、何があるの?
スリーポイントシューターになるためには、何をしたらいいのかな?
今回はこのような疑問や悩みを解決します。
- 優れたシューターの条件
- シューターが身に着けるべきスキル
- シューターになるための練習方法
この記事を書く僕、なこすけはバスケ歴24年。
小、中学校時代はポイントガードで、高校時代はシューターでした。
高校時代は弱小チーム所属でしたが、スリーポイントシュートが得意なおかげで、社会人チームで全国大会出場を争うレベルでの試合に出場することができています。
公式戦で10本のスリーポイントシュートを決めたこともあります!
試合中にシュートをバンバン決めて活躍できる、シューターを目指す人は多いですよね。
せっかくバスケをやっているのだから、シュートが上手くなりたいと思うのは当然です。
特にスラムダンクの三井のような、バスケのオフェンスの中心になれるスリーポイントシューターにあこがれている人は多いはず。
僕も三井にあこがれて、シューターを目指したクチです!
では優れたシューターになるには、どのような条件があるのでしょうか。
漠然とシュート練習をするだけでは、試合の流れを大きく変え、チームを勝利に導くシューターにはなれません。
当記事では、優れたシューターの基準と、シューターが身に着けるべきスキルがわかります。
なにを練習すればシューターになれるか分からなくて迷っている人も、この記事を見れば目指すべき方向が明確になりますよ!
シューターとは外からのシュートを決める「役割」のこと
そもそもシューターってどんなポジション?
このように思うかもしれませんが、ポジションというには少し違います。
ポイントガードやセンターのように明確にポジションが決められているわけではありません。
アウトサイドからのシュートを積極的に狙い、得点の要となる役割の一つがシューターになります。
とはいえ、シューターは1~3番のポジションの選手が担うことが多く、特に2番(セカンドガード・シューティングガード)がシューターとして配置される傾向にあります。
シューターと呼ばれる選手には、おおまかに以下の特徴があります。
- どのスキルよりもシュートに自信がある
- アウトサイドのシュートを打つ本数が多い
- アウトサイドのシュートを高確率で決められる
チームとしてはアウトサイドのシュート、特にスリーポイントシュートでの得点を期待される選手をシューターと呼びます。
優秀なシューターの4条件
いいシューターってどんな選手?
本題である、優れたシューターに共通する条件を4つ紹介します。
この条件を満たせば、注目される選手になれますよ!
- シュート成功率が高い
- きれいなシュートフォーム
- シュートを打つ本数が多い
- 試合の流れを変えられる
シュート成功率が高い
いわずもがな、優秀なシューターとしての必須スキルはシュート成功率が高いこと。
シューターとして注目されるには、味方はもちろん相手チームの選手よりも、高いシュート力を誇る必要があります。
フリーであればほぼ決めるぐらいのシュート力があれば、ディフェンスはタイトにつかざるを得ません。
さらに少しのスキをついてシュートを打ち、それを決めるほどのシュート力を持った選手であれば、相手チームから最大限に警戒されます。
「あいつにシュートを打たれたらヤバい」と思われるような選手が、優れたシューターの特徴です。
きれいなシュートフォーム
優れたシューターは、総じてシュートフォームがきれいです。
バスケをやってるとシュートフォームを見ただけで、「あ、この人シュート上手いな」と思った経験ありませんか?
その感覚は正しく、意識してか無意識かはともかく「シュートフォームのきれいさ」がシュート力に直結するのを、肌感覚でわかっているのが理由です。
シュートを決めるために理にかなったシュートフォームを突き詰めると、結果としてきれいなシュートフォームが身に付きます。
逆にシュートフォームが汚いと、シュートが入っても残念ながら「なんかマグレっぽい」と思われてしまう傾向も…
シュートを打つ本数が多い
優秀なシューターはシュートを打つ本数が多いです。
なぜなら得点を重ねられるということは、単純にその分シュートを打たないと得点できないから。
そんなのあたりまえじゃん!
と思われるかもしれませんが、これが意外と難しいんです。
もちろん、シュートが入っているうちはシュートを積極的に打てるのは簡単です。
しかし、どんな優れたシューターでも毎試合シュートが確率高く入るわけではありません。
あのカリーですら1試合にスリーポイントが1本も入らないこともあるくらい。それほどスリーポイントは好不調の波が激しいものです。
しかし、どんなに調子が悪くても「打てるタイミングで必ずシュートを打つ」ことはシューターには必須。でないと敵チームに脅威を与えるのは不可能だからです。
好不調にかかわらずスリーポイントシュートで得点を狙い続けられるのは、優れたシューターの証といえます。
試合の流れを変えられる
シューターがここぞという場面でシュートを決めると、試合の展開が大きく変わることが多々あります。
通常の2得点よりも1.5倍の得点効率であるスリーポイントシュートは、思った以上に試合の流れを引き寄せてくれます。
特に連続でスリーポイントを決めようものなら、インパクトは相当なもの。
例えば、10点差で負けている試合展開の中で、シューターが2本連続でスリーポイントを決めただけでも6得点、急に点差が4点になります。
それだけで、味方には「まだまだ追いつける!」という機運が高まり、勢いに乗れるでしょう。
逆に相手チームは、10点も差が開いていたのに急に追いつかれた感覚になり、その心理的ダメージの大きさははかり知れません。
そのインパクトを与えられる可能性を秘めているシューターは、相手チームの脅威となります。
大事な場面でしっかりシュートを決めることのできるシューターは、試合の流れを変えられる優秀なシューターです。
チームにおけるシューターの必要性
シューターがチームにいるメリットって何があるの?
結論として、チームにシューターは必要です。
なぜなら、チームにシューターがいることで、試合運びを優位な展開に変えることができるから。
その理由は以下の4つ。
- ディフェンスが広がる
- チームの得点力が上がる
- ディフェンスのバランスを崩しやすい
- 相手チームにプレッシャーを与えられる
ディフェンスが広がる
シューターがコートにいることで、ディフェンスは外に広がります。
理由は、スリーポイントシュートをチェックする必要があるから。
ゴール付近のみディフェンスしていたら、外にいるシューターに簡単にシュートを打たれてしまいます。
それを防ぐには、シューターのシュートレンジまでチェックする必要が出てきます。
そのため、シューターがいるだけでディフェンスを外に吊りだすことができ、ゴール付近のプレイもしやすくなります。
チームの得点力が上がる
シューターがいることでスリーポイントシュートでの得点が期待できるため、チーム全体の得点力が上がります。
理由の一つが、高確率でスリーポイントシュートを決めるシューターがいると、短時間で大量の得点が期待できるため。
また先ほど説明した通り、ディフェンスも外に広がりやすくなるため、同時にゴール付近での得点効率も上がります。
結果としてシューターがコートにいることで、チーム全体の得点力が上がる好循環が生まれるのです。
ディフェンスのバランスを崩しやすい
シューターがいることで、ディフェンス全体のバランスも崩しやすくなります。
理由は、ディフェンスはシューターがシュートを打つのを止めるために必ずチェックに行く必要があるから。
しっかりチェックに行かないと、フリーでシュートを打たれてしまい、得点の可能性が高まります。
しかしスクリーンやドリブルなどでシューターがマークを外し、フリーの状態になっていたら、ディフェンスの誰かがヘルプに行かなくてはいけません。
ヘルプに来るということは、他の味方がフリーになる状態を作りだせます。
そうなると、フリーになった味方にパスを出してディフェンスを崩すことができます。
相手チームにプレッシャーを与えられる
例えば10点差がついている試合でも、シューターが連続で3本のスリーポイントを決めればそれだけで1点差。
高確率でスリーポイントシュートを決めるシューターが相手チームにいるだけで、そのリスクは常についてまわります。
そのまま勢いに乗って逆転、そんな試合展開は往々にしてありえるもの。
少々の点差がついていたとしても、「追いつかれるかもしれない」というプレッシャーを感じながらプレーをすることになります。
味方に優れたシューターがいるだけで、常にそのようなプレッシャーを相手チームに与えられます。
シューターとして活躍するために必要な4つのスキル
シューターとして活躍するために、会得するべき重要なスキルを4つ紹介します。
この4つのスキルを身に付けることで、チームを勝利に導けるシューターになれます。
- スリーポイントシュートを高確率で決めるスキル
- フリーでシュートを打てる場面を作るスキル
- ボールハンドリングスキル
- 強いメンタル
スリーポイントシュートを高確率で決めるスキル
いわずもがな、シューターにはスリーポイントシュートを決める力を求められます。
シュートを打つ時に、フリーであれば高い確率で決められることが、まずシューターとして求められるラインです。
さらに、少々のチェックがあっても決めることができるシューターは、ディフェンスからするとかなり厄介な存在。
最終的には少しのスキがあればシュートを打ち、決められるくらいのスリーポイントシューターを目指しましょう。
シューターになるためのシュート成功率
シューターとして認められるには、どれくらいの確率でスリーポイントシュートを決めたらいいの?
僕の個人的な見解も含まれますが、練習中のフリーな状況であれば8割、試合でも3~4割くらいのシュート成功率を目指しましょう。
3~4割って、思ったより高くない…
と思われるかもしれませんが、実際にはシューターとして十分。
事実、NBAのスリーポイント成功率でトップの選手でも40~50%くらいのシュート成功率が限界だからです。
もちろんシーズンを通しての数字なので、高確率で入る試合と全く入らない試合もある前提です。
また試合のレベルでシュート成功率は大きく変わるので一概には言えませんが、おおよその目安として頭に入れてください。
一流のシューターになるには、日々の練習からシュート成功率にこだわり、試合でも高い確率でシュートを決められるよう準備しておく必要があります。
スリーポイントシュートの成功率を上げるフォームを作るコツ
スリーポイントシュートの成功率を高めるためのコツはあるの?
スリーポイントシュートの成功率を高めるためには、シュートフォームづくりが重要です。
シュートが決まらない理にかなっていないフォームで練習を積み重ねても、シュート成功率はなかなか上がりません。シュート力を上げるのに遠回りになってしまうからです。
成功率の高いシュートフォームをつくるために意識したいことは、主に以下の3つ。
- リングに届きやすいフォーム
- 迷うポイントが少ないフォーム
- シュートフォームを安定させる
リングに届きやすいフォーム
スリーポイントシュートがリングまで届かないと、確実にシュート成功率は0%です。
シュートがリングまで届かない人は、まずはシュートの飛距離を伸ばすことを最優先にすべき。
シュートの飛距離を伸ばすには、以下の10のコツを取り入れましょう。
- ボールを体に沿わせて打つ
- ツーモーション→ワンモーションに近づける
- シュートポケットを作る位置を低くする
- リラックスして打つ
- 下から上への流れをスムーズにする
- ディップする
- スナップを活かす
- 弧を描くように打つ
- シュートをまっすぐ打つ
- ジャンプ力を上げる
スリーポイントシュートが届くようになる10のコツについては、下記の記事で詳しく解説しています。
自分に取り入れられそうなものから試してみてください。
迷うポイントが少ないフォーム
シュートフォームで迷うポイントとは、シュートを打つたびに感覚で調整する必要があること。この感覚の調整するポイントが多いと、シュート成功率は上がりません。
なぜなら、シュートフォームが安定せず、シュートがたとえ1本決まったとしても再現性が低いから。
そのため、シュート成功率を上げるには感覚だよりのシュートを打つのではなく、「コレをやれば必ずまっすぐボールが飛ぶ」シュートフォームを身につけなければなりません。
シュートをまっすぐ打つために確認したいポイントは、以下の8つ。
- シュートラインがリングに向かって真っすぐであること
- 体をナナメにすること
- 肩から肘の向きがリングに向かって一直線になっていること
- フォロースルーがリングにまっすぐ向かっていること
- 体がシュートを構えたときと打った後に左右前後にズレてないこと
- シュートを打つ前後で体が回転していないこと
- 左手(ガイドハンド)が変な干渉をしていないこと
- シュートまでの流れをスムーズに+力まないこと
シュートをまっすぐ打つためのポイントについては、下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
自分のシュートフォームに合いそうなものから取り入れることを検討してください。
もちろん、私たちはロボットではないので、ポイントを押さえたからと言って毎回シュートをまっすぐに打つのは難しいです。
最後は感覚で調整することはどうしても必要になりますが、調整するポイントが少ないフォームを身に着けるのが、シュート成功率を上げる秘訣です。
シュートフォームを安定させる
シュートがちゃんとリングまで届く、また真っすぐ打つためのシュートの打ち方が分かったら、シュートフォームを安定させましょう。
フォームが安定しないと、当然シュートも安定して決まらないからです。
とっさに打つシュートでも自分が思い描いたシュートフォームで打てるようになるまで、シュートを打ち込んでください。
またシュート練習をする中で、必ず試行錯誤すること。
なぜシュートが決まったのか、決まらなかったかを丁寧に分析するクセを付けましょう。
思考停止でがむしゃらにシュート練習をするよりも、圧倒的なスピードでシュート成功率が上がります。
動画で自分のシュートフォームを確認しながらシュート練習すると、さらに上達のスピードはあがりますよ。
フリーでシュートを打てる場面を作るスキル
試合で活躍できるシューターにはフリーになるスキルも必要です。
なぜなら、フリーにならないとそもそもパスが来ないのが理由。
また、マークに付かれているよりもフリーになった方がシュート成功率が高くなるからです。
マークマンを外し、フリーになるには主に以下2つの方法があります。
- スクリーンを上手く使う
- カットを上手く使う
スクリーンを上手く使う
スクリーンプレイはシューターを活かすことができます。
スクリーンをかけてシューターがフリーになることで、プレッシャーのない有利な状況でシュートを打つことができるからです。
シューターはスクリーナー(壁を作る方)ではなく、ユーザー(スクリーンを使う方)になることが多いです。
ですので、シューターがスクリーンをうまく使えるようになるためのコツを4つ紹介します。
- ブラッシングする
- スクリーナーがセットするまで動かない
- フェイントを織り交ぜる
- スクリーナーと意思疎通する
ブラッシングする
ブラッシングとは、スクリーナーとユーザーがすれ違う時に、肩がぶつかるくらい近くを横切る技術のこと。
ブラッシングが重要な理由は、スクリーナーとユーザーの間に隙間ができず、ディフェンスがスクリーンにかかりやすくなるから。
逆にブラッシングをしないと、ディフェンスがファイトオーバー(スクリーナーとユーザーの間を抜ける)し、せっかくのスクリーンが無駄になってしまいます。
ブラッシングはスクリーンを成功させる重要な技術になるので、徹底して行いましょう。
スクリーナーがセットするまで動かない
スクリーナーがセットし終わる前にユーザーが動き出してしまうと、ほぼ間違いなくスクリーンは失敗します。
失敗する理由は主に以下の2つ。
- スクリーナーがそもそも壁になる準備ができていないので、正確な位置でディフェンスを引っかからせることができない
- スクリーナーが動いた状態なので、ファウルをとられる可能性がある
そんなのあたりまえじゃん!
そう思われるかもしれませんが、スクリーンかける準備段階で、あせって動き出してしまうユーザーは意外と多いんです。
スクリーンを成功させるには、スクリーナーの準備が整うのを待つ「心のゆとり」が必要といえます。
フェイントを織り交ぜる
フェイントを織り交ぜると、スクリーンが成功しやすくなります。
理由は、フェイントを入れることでスクリーンが読まれにくくなるから。
素直にスクリーンをかけるだけでは、ディフェンスはスクリーンに気づき、ファイトオーバーやスライドなどで対処されてしまいます。
逆方向へ動いてからスクリーンに向かうなどのフェイントを入れることで、ディフェンスの視線を外しスクリーンにかかりやすい状況を作り出せます。
「あえてスクリーンを使わない」というフェイントも、さらにディフェンスをかく乱することができるのでおすすめです。
スクリーナーと意思疎通する
スクリーナーとユーザーの意思疎通は重要です。
お互いの方向性が違うと、上手くスクリーンがかからないからです。
また上手くスクリーンにかかったとしても、ユーザー(シューター)にとって有益な方向に行けるスクリーンでなければあまり意味がありません。
スクリーナーとユーザーの意思疎通を図り、スクリーン成功のために普段の練習から以下の3つのポイントを確認しておきましょう。
- パスをもらいやすい位置
- シュートを打ちやすい位置
- ユーザー(シューター)の得意なシュート位置
スクリーンはサインプレイに組み込まれることが多いので、この3つのポイントを練習のときにチームで確認しておくと、スクリーンの成功率が上がります。
カッティングを上手く使う
シューターがフリーになるには、カッティング(カット)も重要な技術です。
カッティングとは、ボールをもらう前のオフボール(ボールを持っていない)の動き。ディフェンスからのマークをはがし、シューターに優位な状況でパスをもらうための技術です。
シューターはディフェンスからの厳しいマークをされることが多く、ときにはパスも簡単にもらえないことも。
そのマークをはがすために、カッティングをうまく使いこなす必要があります。
またカッティングは、ドリブルなどのハンドリング技術に左右されず、ミスが発生しにくいのも魅力。
カッティングを上手く使えることで、優れたシューターに近づくことができます。
ここではシューターが使いやすいカッティングの種類を、一部ではありますがピックアップしました。
Vカット
カッティングといえばコレ、というくらい基礎的なオフボールの動きです。
もとにいた位置よりも、パスを出す側に向けて動くのがポイント。
ローマ字のVの字に動くことからVカットと言われています。
- ゴール下付近まで下がり、ディフェンスを引き付ける
- タイミングを外しつつ、勢いよくスリーポイントのラインまで上がる
Cカット(カールカット)
Cの字に動くことからCカットと呼ばれる動きです。カールカットとも呼ばれます。
ディフェンスのマークが厳しく、ディナイをされているときに有効なカッティングです。
- パスの出し手から離れるように動く
- そのままディフェンスの周りをぐるっと回りこみ、ディフェンスの前に出てパスをもらう
フレアカット
フレアカットもディナイをされたときに有効なカッティング。
ボールマンから遠ざかりコートを広く使うことで、ディフェンスの裏へのパスを受けやすい状況を作り出せます。
- ボールマンに近づく(このときにディフェンスが厳しめにディナイをしてきたらフレアカットを選択する)
- ディフェンスの動きを確認しながらタイミングを計り、素早くコーナーへ動き出す
Iカットはあまり使えない
IカットはVカットに並び、基礎的なカッティングの動きとして紹介されることが多いです。
しかし、ぶっちゃけIカットはあまり使えないです。
なぜなら、角度がつかずディフェンスをはがしにくいから。
Iカットはタイミングと勢いだけでディフェンスをはがす必要があるため、パスをもらうには難易度が高いです。
読まれると高い確率でパスをカットされてしまい、チャンスにつながるどころかピンチを招いてしまいます。
なので、Iカットを多用するのはおすすめできません。どうせやるなら角度がつくVカットにしましょう。
ボールハンドリングスキル
ドリブルやパス、フェイントなどの、ボールハンドリングスキルもシューターには必要です。
シューターはシュートだけ磨けばいいんじゃないの?
そう思われるかもしれませんが、結論としてボールハンドリングスキルは、シューターであっても必須です。
理由はドリブルやパス、フェイントができると、シュートも活きるから。
ハンドリングスキルがあれば、以下のようなシチュエーションに対応できるシューターになれます。
- シュートフェイクをしてディフェンスを引っかけてから、ドライブ
- ドリブルに行くと見せかけて、ディフェンスが下がったらシュート
- シュートフェイントをして、ディフェンスのバランスを崩してからパス
シュートが打てるのはもちろん、チャンスメイクもでき、幅広い活躍が可能なシューターになれます。
逆にシュートは上手くてもドリブルやパスに難のあるシューターだったら、シュートをチェックすれば対応できてしまうでしょう。
そうなるとディフェンスの脅威になれず、守りやすいシューターになってしまうことに…
シューターの頂点である、ステフィンカリーもハンドリング技術はめちゃくちゃ高いので、一目置かれるシューターを目指すならドリブル、パス、フェイントのスキルは鍛えるべきです。
シューターが鍛えるべきボールハンドリングスキルは、主に下記の3つ。
- シュートフェイク
- ドライブ
- ワンハンドパス
シュートフェイク
フェイク、特にシュートフェイクはシューターが身に着けるべきハンドリングスキルです。
理由はシュートフェイクを身に付ければ、プレイの幅は大きく広がるから。
シューターがフェイクを入れればディフェンスは反応せざるを得ません。もしチェックしなければシュートを打たれてしまうからです。
特にシューターは高確率でシュートを決めてくるので、ディフェンスはより警戒する必要があります。
ただし、ディフェンスをシュートフェイクに反応させるには、シュートを実際に打つモーションと全く同じ動きでのフェイクが必要。
そのようなフェイクを身に着けるには、実際に自分のモーションを細かく確認しなければなりません。
おすすめは動画で自分のモーションを確認すること。
ディフェンスがシュートを打つと思わせるようなフェイクを身に着けるには、客観的に自分の動きを確認するのが一番の近道です。
ドライブ
ドライブの鋭さも、シューターに必要なハンドリングスキルと言えます。
シュートフェイクでディフェンスをひっかけても、ドライブの鋭さがなければディフェンスはマークに戻ってきてしまうからです。
ドライブが鋭いことで、ディフェンスもシュートをチェックするだけでは対応できなくなります。
もちろん、利き手のドライブだけ鋭くてもダメ。左右両方のドライブにキレがなくてはなりません。
左右のドライブを身に着けることで、ディフェンスはより選択肢の多さに迷うことになり、結果としてシュートを打ちやすくなる好循環が生まれます。
ワンハンドパス
パスの技術もシューターには必要なハンドリングスキルです。
特におすすめするパスのスキルは、ワンハンドパス。
おすすめする理由は、ワンハンドシュートとワンハンドパスのボールの持ち方が近く、相性がいいから。
シュートからパスへ切り替える際に、ワンハンドパスだとスムーズに行えます。
実戦で一番使いやすく、少ない動作でパスを出せるのもワンハンドパスの大きな魅力です。
ワンハンドパスをするときのコツは以下の3つ。
- シュートを打つときと同じく「シューティングハンド」「ガイドハンド」の関係性でボールを保持する
- 体が流れないよう体幹を意識しつつ、スナップを活かしてボールを押し出す。
- パスに勢いが出るよう、ボールをはじく意識をする
ボールの持ち方がシュートと同じなので、ディフェンスにタイミングが読まれづらいのがワンハンドパスの最大のメリット。
ワンハンドパスを使いこなせれば、シューターとして活躍の場が広がります。
強いメンタル
シューターはメンタルの強さも必須。重要なスキルの一つです。
何をもって強いメンタルと言えるの?
答えとしては、シチュエーションごとに、シューターに求められるメンタルの強さが違います。
具体的には以下の通り。
- 迷わずシュートを打てる
- プレッシャーのかかる場面でも思い切りよく打てる
- シュートの調子が悪くても割り切れる
迷わずシュートを打てる
シュートを打つ時に「打った方がいいのかな〜」と迷っていると、シュートチャンスをみすみす逃してしまいます。
シューターはシュートを数多く打つことを求められます。
シューターがシュートを打つことで、相手チームのプレッシャーになりチーム全体のリズムが生まれるからです。
結果として、シューターがシュートを打つ=チームに貢献しているという考えを持ちましょう。
なので、シューター自らがシュートを打つ機会を減らしてしまうのはNG。
「フリーになったら打つ」「スキがあれば打つ」ということを常に頭に入れ、シュートチャンスをうかがうべきです。
ただし、チームとして時間を使わなければならない場面もあるので、周りの状況はしっかり確認しましょう。
プレッシャーのかかる場面でも思い切りよく打てる
シューターはスリーポイントシュートを任される関係上、土壇場での得点を求められる可能性が高いです。
そのため、このようなプレッシャーのかかる重要な場面でも、いつも通り打つ冷静さが必要となります。
もしくは「ここで決めて自分がヒーローになってやる!」という気持ちの強さを持たなくてはなりません。
そのような気持ちの強さを持つためには、普段の練習からの成功体験の積み重ねが重要です。
普段のシュート練習の積み重ねが自信に代わり、このようなプレッシャーのかかる場面に活きてきます。
プレッシャーのかかる場面で「ボールが来てほしくない…」なんて考えている人は、まだシュートに自信がない証拠。
「ここは俺に打たせろ!」と思えるほど自信を持てるくらい、シュート練習を積み重ねましょう。
シュートを外しても打ち続けられる
シューターは何本外しても打ち続けられるメンタルの強さが大事。
数本シュートを外して「もうダメだ…」と思いシュートを打たなくなってしまうようでは、シューターとして活躍するのは難しいです。
ときにはシュートが入らない試合でも、それでもスリーポイントを打ち続けるのは想像以上に難しく、精神的にもきついもの。
そんな調子の悪い試合でも、「次は決める」と割り切ってシュートを打ち続けられる図太さは、シューターとして必ず持っておきたい心構えです。
その心構えを身に付けるためには、シュートを外した、入ったで一喜一憂しないこと。
「シュートは入ることもあるし、入らないこともある」という割り切りの気持ちを持っていれば、シュートの好不調にメンタルを左右されることはありません。
常に心の余裕を持ち、冷静にまわりを見ることで、普段通りのシュートを打てるようになります。
そうすれば、おのずとシュートは入るようになるでしょう。
シューターにおすすめの練習【キャッチ&シュート】
シューターを目指すために取り入れたいのが、試合を意識したシュート練習です。
実戦と同じシチュエーションで練習することで、試合でもいつも通りのシュートを打つことができます。
おすすめのシュート練習は、キャッチ&シュート。2人でできるシュート練習です。
シューターはキャッチ&シュートが基本です。まずボールを受けたら、シューターはシュートを狙うことが最重要のタスクだからです。
いろんな角度からのパスをもらい、シュートの動作がスムーズに行えるよう、練習しましょう。
- コーナーポジション
- 45°ポジション
- トップポジション
- ヘルプディフェンス
①コーナーポジション
シューターがコーナー(90°)に立ち、パスの出し手がトップポジション付近に立ちます。
そのままの位置からパスを出し、シューターはコーナーからシュートを打ちます。
②45°ポジション
コーナーポジションでのキャッチ&シュートと同じように、シューターはコーナーポジションに立ち、パスの出し手も同じくトップに立ちます。
シューターが45°付近に走り込み、パスを受け、シュートを打ちます。
③ポジション
パスの出し手とシューターが、お互いに左右の45°ポジションに立ちます。
シューターがトップポジションまで走り込み、パスを出します。そのままトップポジションでパスを受け、シュートを打ちます。
④ヘルプディフェンス
ゴールした付近にいるパスの出し手が、トップポジションにいるシューターにパスを出します。
パスの出し手は、パスをシューターに出した後チェックにいきます。
シューターはチェックされる前にシュートを打ちます。
試合でヘルプが来る状況でも、シュートフォームを崩さずにシュートを打つための練習です。
①〜③のシュート練習に、シュートチェックを加えるやり方にしてもOK。
パスを出す位置は、シュートをチェックできるギリギリの場所から行ってください。
あまりパスを出す位置がシューターから遠いと、練習の効果が薄れるからです。
シュート成功率を上げるにはディップが重要
どんな角度からのパスでも、高確率でシュートを決めるにはディップが重要です。
ディップとは、シュートを打つ前の、ボールを一度下におろす動作のこと。
ディップがシュートを決めるために重要な理由は、流れた体勢をリセットし、体勢を安定させることができるからです。
体勢が安定すれば、シュートを安定して打てるため、シュート成功率が上がります。
キャッチ&シュートでシュートがなかなか決まらない人は、ディップを意識して取り入れるのをおすすめします。
ディップについてはこの記事で詳しく解説しているので、よかったら見てみてください。
見本にすべきシューター6選
スリーポイントシュートが上手くなりたいなら、プロのシューターのプレイを見るべきです。
なぜならプロのシューターを知ることで、目指すべきイメージが明確になるから。
今の時代はYouTubeなどの動画メディアで、優れたシューターのプレイが簡単にみられる時代。このメリットを活かさない手はありません。
何事も上手になるには、マネから入るのが一番の近道です。
以下、シューターが見本にすべき選手をNBAから3選手と、日本人選手3選手の計6人を紹介します。
- ステフィン・カリー
- ジェームズ・ハーデン
- クレイ・トンプソン
- 富永啓生
- 渡邊 雄太
- 金丸 晃輔
ステフィン・カリー
説明不要の最高のスリーポイントシューター。
現代はおろか、歴代から数えても飛びぬけた成績を誇ります。彼が現れたことにより、バスケのオフェンスがスリーポイントシュート主体に塗り替えられ、NBAに変革をもたらしたほど。
シュートはもちろんハンドリングスキルも最高レベルで、全てのシューターの見本になる選手です。
ジェームズ・ハーデン
ハーデンもNBAを代表するスリーポイントシューターです。
彼の必殺技は「ステップバックスリー」。体勢を保つのも難しいムーブから、高確率でスリーポイントシュートを沈める稀代のシューターです。
また彼の独特なステップは「ゼロステップ」と呼ばれ、当時のトラベリングのルールを変えるほどの影響力がありました。
クレイ・トンプソン
ゴールデンステイト・ウォリアーズに所属しており、同じチームのカリーとともに「スプラッシュブラザーズ」と呼ばれています。
トンプソンはキャッチ&シュートの技術がずば抜けて高く、得点効率の良さが際立つピュアシューター。30分で60点を決める試合もあるほどの得点力の高さを誇ります。
また少しのスキがあれば、クイックモーションで打ってくるうえにシュート精度も高いため、ディフェンスを困難にさせています。
富永啓生
NBA入りが期待されている日本人選手です。
彼の持ち味は、なんといってもジャパニーズ・カリーと呼ばれるほどのシュート力。
2023年現在、アメリカのNCAAディビジョン1・ネブラスカ大に所属しており、カリーもSNSで反応するほどの大活躍を見せました。
日本代表では、2022年FIBAアジアカップのオーストラリア戦で33得点を決め、その試合の中で決めた「ロゴスリー」は大きな話題に。
これまでの日本人選手にはあまり見られなかった、伸びがありしなやかなシュートフォームは必見。シューターを目指すなら是非参考にしたい選手です。
渡邊 雄太
一試合を通して常に全力でハッスルしチームを鼓舞する、日本が誇るNBA選手。
本来はガードからセンターまでこなせるオールラウンダーな選手ですが、NBAではディフェンス力の高さとスリーポイントが武器の選手に成長。いわゆる3&Dプレイヤーとして活躍しています。
2022–23シーズンでのブルックリン・ネッツでは、90°コーナーからのスリーポイントシュートを高い成功率で沈め、一時期までスリーポイント成功率がリーグトップを走っていたほど。
年々シュート力に磨きがかかっており、かつバスケIQもハイレベル。参考にすべき選手の一人です。
金丸 晃輔
三遠ネオフェニックス所属、Bリーグを代表するシューター。
持ち味は何といってもそのスリーポイントシュートの成功率の高さ。
2020-21シーズンに1試合で11本のスリーポイントシュートを成功させ、日本人選手最多の45得点しBリーグ記録を塗り替えました。
その得点力の高さもあり、2020-21シーズンのMVPを獲得しています。
安定したシュートフォームで、どのシチュエーションでもシュートフォームが崩れることがありません。また常に冷静にプレーし、プレッシャーがかかる場面でもスリーポイントを平然と決めるメンタルの強さも魅力です。
フリースロー成功率も高く、シュート力はBリーグ1といっても過言ではありません。
まとめ:優れたシューターに共通する条件・必要なスキルを知ろう
シューターとは、明確なポジションではなく、アウトサイドのシュートを高確率で決めることを求められる「役割」のこと。
優れたスリーポイントシューターになるには、以下の共通する条件が4つあります。
- シュート成功率が高い
- きれいなシュートフォーム
- シュートを打つ本数が多い
- 試合の流れを変えられる
この条件を満たすシューターは、試合中でも相手チームの脅威になり、注目されます。
シューターがチームに必要な理由は、以下の4つが考えられます。
- ディフェンスが広がる
- チームの得点力が上がる
- ディフェンスのバランスを崩しやすい
- 相手チームにプレッシャーを与えられる
シューターがチームにいるのといないのとでは、試合展開が大きく変わります。シューターはチームにいるほうがメリットは多いので、シューターを目指すのはチームにとってもプラス。積極的に目指しましょう。
シューターとして活躍するために必要なスキルは以下の4つ。
- スリーポイントシュートを高確率で決めるスキル
- フリーでシュートを打てる場面を作るスキル
- ボールハンドリングスキル
- 強いメンタル
シューターとして活躍したいなら、この4つのスキルを最優先に鍛えることをおすすめします。
シュート力を身に着けるのにおすすめな練習方法は「キャッチ&シュート」。本番を想定したシュート練習をすることで、どんな場面でも安定して決められるシュート力が身に付きます。
シュート練習の際には、ディップも意識して取り入れてください。ディップをすることで、フォームを崩さずにシュートを打てるからです。
また見本にすべき選手をNBAから3選手、日本人選手3選手を紹介しました。紹介した選手は以下の6人。
- ステフィン・カリー
- ジェームズ・ハーデン
- クレイ・トンプソン
- 富永啓生
- 渡邊 雄太
- 金丸 晃輔
今はYouTubeなどのメディアでいつでも一流選手のプレイを気軽にみられるので、ぜひ活用しましょう。
近年のバスケのフェンスは、スリーポイントシュートを積極的に狙うのがトレンド。シューターが務める役割とその重要性は、年々増してきています。
チームに必要とされるシューターになれば、オフェンスの中心選手として活躍できる可能性も。
スリーポイントシュートが得意になればバスケが楽しくなるので、シューターを目指すのは本当におすすめです。
得点力の高い、相手チームの脅威となるシューターになろう!
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